皆さんは
3次喫煙(残留受動喫煙)
という言葉をご存知ですか?
たばこ自体はそこになくても、残留した煙の影響で健康被害を受けることをいいます。
喫煙者の吐く息や髪の毛、衣類、部屋、カーテン、車内などに染み付いたたばこの残存物質は、時間が経つにつれて化学変化を起こし、発がん性が増すのです。
近くに妊婦や子どもがいたら、たばこは吸わない方がよいと考えている人が大多数です。
それは、たばこが早産や赤ちゃんの突然死、ぜんそくの発症などに影響することが知られているからです。
ところが驚くことに、たばこを吸わない人の73%が遊技場や飲食店、路上、コンビニの出入り口などで3次喫煙にさらされていることが、日本の研究者によって行われたアンケート調査で明らかになっているのです。
家庭内で完全に禁煙できたとしても安心できません。
受動喫煙防止は社会全体で取り組むべき課題です。
受動喫煙防止対策を進めるため、「イエロー(受動喫煙対策要望)カード」を配布している自治体もあります。
子どもをたばこの害から守るため、私たち一人一人ができることを考え、行動しましょう。
(お話を伺った人)
佐賀大学教育研究院医学域医学系
母性看護・助産学領域
教授 佐藤珠美 先生