出産後のママの心身をケアする「産後ケア」
ここ最近、耳にするようになったこの言葉。
皆さんはご存知ですか?
今年3月には母子保健法の一部が改正され、心身の不調や育児不安などを抱える産後1年以内の母親とその子どもなどを対象に、市町村による産後ケア事業の実施が始まります。
なぜ、産後1年もケアが必要なのでしょうか?
90%以上のママたちが産後1年以内に 睡眠障害・うつ病・不安・疲労・頭痛・腰痛・肩こり・けんしょう炎・便秘・尿失禁・母乳トラブル… そういった問題に悩まされています。
ママたちはあかちゃん育児に日々追われ、そのような症状を「仕方ない」と我慢しがちです。
症状が長期化、悪化するとあかちゃん育児に耐えうる状態ではなくなるだけでなく、夫婦生活の再開や仕事の復帰も難しくなり、幸せなはずの時間が悩み多いものとなってしまうのです。
現在、コロナ禍で産後うつが2倍以上になったとの報告(茨城大調査、2020.10)もあり、さらに産後ケアの必要性が高まっています。
パートナーや家族、周囲による継続的なフォローが育児を楽しむために大切なのです。
(お話を伺った人)
佐賀大学教育研究院医学域医学系
母性看護・助産学領域 佐藤珠美 教授